コンサルティング終了後にクライアントから
「ちょっと一杯いかがですか?」と声をかけて頂くことがある。
先週はとある営業部門の部門長の方にお誘いを受けて立ち飲み屋に行った。
そこで、同席した営業担当者(仮に木村君としよう)が語りだした。
その営業部門はゼネコンの建設現場に商品を販売する部門で 営業対象のゼネコン営業所長は工事が完成すると別の現場に移動する。 関係が構築できていると、次の現場でも商談はスムーズだ。 但し、地域が離れてしまうと別の地区の担当者が営業をすることになる。 木村君はそんな営業をしている。 |
「ちょっと自慢してよいですか?
お酒の席でしか言わないようにしているんですけど、
この前嬉しいことがあったんです。
○○営業所の中居君がある現場に訪問した際に、
そこの所長が『俺の担当は木村君だから』と言ったと、
現場を出てすぐに電話をしてきたんですよ」
すると、部門長の方は
「それが醍醐味だよな。
それを若いやつらに教えてやってよ。
(中略)
俺もこの前名刺を整理したんだけど、
大阪時代から含めると現場の所長の名刺が1200枚あった」
熱い現場談義はしばらく続いた。
この話の中には
「仕事の報酬は何か?」
ということに対する答えがある。
『CS(顧客満足)=ES(従業員満足)=収益』である。
先日理容チェーンの経営者はこう語った。
「社長から表彰状を渡されてもすぐに折りたたんで鞄にしまう美容師も
顧客から評価されているアンケート用紙は大事にしまいよる」
顧客から評価されることで、評価された行動は強化され、
益々顧客から評価されれば、収益に繋がる。
そこで世のリーダーには自問してもらいたい。
「自分の社員が仕事をしている中でどういう時に一番嬉しいのか?」
「自分の部下の『最高の瞬間』はいつ訪れるのか?」
『CS(顧客満足)=ES(従業員満足)=収益』を満たせているでしょうか?
「仕事の報酬は仕事の中にある」
というお話でした。
◆前回に引き続き、1冊の本を紹介してみます。
先日ご縁があって、本田健さんに送って頂いた本です。
仕事とお金に関する寓話で健さんの考えが表現されています。