『毎朝、ジョギングをしようと思い立ったが継続できなかった。』
『「おやつを控えて5kgやせる!」とダイエットを始めたが、
一度タガが外れた瞬間に今までの分を取り返すように食べてしまった。』
などという経験は誰しもあるのではないでしょうか?
「強い意志を持って、毎日頑張ろう」と気合を入れ直すだけが解決策ではありません。
人間の意志の力は使えば使うほど枯渇します。
ちょっとしたひと手間で行動が変わってしまうのです。
そういう人間の行動を変えるために一番効果的な方法は
意志を使わないで行動できる環境を設定することにあります。
極端な話、ジョギングウエアでランニングシューズを履いて寝れば
格段に外に出れる確率は高まります。(睡眠は浅くなるかもしれませんが)
前日にどこを走るかをシミュレーションしておくと、
当日に「道を選定する」というひと手間が省けます。
日記を継続して書きたければ、
ふと休憩する瞬間に手に取れる位置に置いておくのがよいでしょう。
たばこを吸う人であれば、たばこ部屋に置くとか
主婦であれば、食事の片づけを終えて一休みするダイニングの机の横に置くとか。
日常の生活の中で必ず取る行動とセットにするのです。
わざわざ日記だけを取り出して書く時間を設けると続かないことが多いようです。
メールマガジンを読んでもらおうと思ったら、
「メールマガジンを読みたい」に手をあげてもらうのではなく、
「メールマガジンを読みたくない」に手をあげてもらう方が読む人が増えます。
(無料お試し期間があり、初期設定は自動継続で、
不要な場合のみ解除手続きをする仕組みなんかもこの原理です)
私のクライアントにも
部下との面談を毎日継続するために、
机の脇にノートを設置している営業所長がいました。
パソコンのファイルを開きやすいようにフォルダ構成を変えただけで
毎日日報を記載できるようになった担当者がいました。
意志の力を使わなくても済むものには使わないようにして、
意志の力が必要不可欠な活動に集中させるということです。
このことには結構多くの方が気づいているのですが、
実際に身の回りの環境を整備している人は少ないものです。
行動の前の環境設定、何から見直すと良いでしょうか?