昔からお世話になっているクライアントで
営業幹部を集めて年に1回の活動報告会を先週行った。
蒔いた種が各所で実り、素晴らしい会になった。
中でも私が嬉しかったことは
思い通りに社員のスタンダードを引き上げられずに苦労していたリーダーが
ブレイクスルーを実現し、その変化を語ったことであった。
他部門の人からすれば「当たり前のこと」ができたにすぎない。
要はもともとの水準が低いので、普通の事ができればレベルアップとなる。
この事例発表を聞いていると
(東京)ヤクルトスワローズの監督を任された時の広岡監督の話を思い出した。
内野守備担当の私は、入団後いきなり気勢をそがれることになる。 選手に帰られては、コーチの仕事にならない。選手を集めて、 出典:日本経済新聞 『私の履歴書』
|
「勝ちたい」という想いと「何をすべきか」という認識のミスマッチである。
問題を問題と認識できないのだから解決に向けた行動は起きない。
そのリーダーは語る。
「一人なら周りの人間からも話をさせればよい。
二人なら少し難しくなるが、何とかなる。
しかし、それが3人4人となると、なかなか変えるのが難しい」
具体的な成功のポイントは
・個に焦点が当たる環境を作ること
・強制的に第一歩を踏み出させること
・マネージャーが何度も現場でやってみせること
・小さな成功を承認すること
といったことだが、
マネージの基本通り地道な活動を続けられていた成果である。
華々しい成功事例の脇で、小さな成長の事例かもしれないが、
今年はAクラスで優勝争いができるチームに育っている。
今年の成果に期待したい。
そして、そのような現実が社内に存在することを認め、
リーダーの取り組みを評価された経営者も素晴らしかった。
リーダーは発表前に「こんなレベルの低い話をしてよいものか?」と迷っていた。
しかし、認められたことで、今まで以上に高みを目指して挑戦するであろう。
『一流と二流の違いは紙一重』
自分自身の仕事の水準は超一流からすればまだまだかもしれない。