「わかる」を「できる」に変える 実践経営パートナー

分かってくれている

子供の間違いを指摘して、それを認めさせるのってどうやっていますか?
理路整然と「ダメな理由」を説明して、
有無を言わさぬ調子で「分かった?」と聞けば
子供は「分かった」と答えます。
心の中で「分かるもんか」と呟きながら。

仕事柄、問題を指摘する事が良くあります。
それは「より良くするため」にお伝えするわけですが、
大事なことは、「相手に受け入れてもらう」ことであって、
受け入れられないのであれば、指摘しないほうがマシなのです。

例えば、クライアント企業が危機的な状況にあるとします。
「今のままでは1年後に状況は悪化するばかりです。
 商品を絞り、この商品に注力すべきです」
と意見を述べたとして、受け入れられるかという問題です。

「ちょっと調べただけのお前なんかに言われたかない」
「この業界は違うんだ」などと 頭で理解する前に気持ち
が反発するものです。

長らくそういう仕事をしていて、
いくつか大事なことを発見しました。
その一つが「共感をする」という事です。

「相手が自分の意見に共感する」ということではなく、
「自分が相手のおかれた状況に共感する」ということです。
つまり、相手に分からせる前に相手を分かることです。

相手の置かれた状況に自分がいたとしたらどのような気持ちになるか、
自分も相手と同じような状況になる可能性がある。
その時、どんな気持ちで何をするのだろうか?
自分の姿として感じられたときに「共感」が生まれます

 若い頃から優秀で、自分の力でどんどん壁を乗り越えて出世をしたとします。
伸び悩む部下の気持ちが分からない。
分からないことを相談できない人間の気持ちと繋がれない。
という状態では、部下を育てることは難しくなります。

大事なことは共感です。
「この人は分かってくれている」という安心感が
聞く耳を持たせます。
相手の痛みが分かった時に真剣な行動が起きてきます

これも「分かる」と「できる」は大違い。
「感謝すること」と同じで、「共感すること」も
気をつけないとすぐに忘れてしまい、
上から目線で指摘をしていたりするので要注意です。

昨日は保育園の保護者懇親会に出席しました。
「こら~、何やっとんじゃ~」
と、4歳の息子たちの悪戯に手を焼くお母さま方。
共感が足りませんよ。

と言っても、
お母さま方には4歳の男の子の気持ちなんて
(頭では分かっても)感じることは難しいんだろうな。
危ないことをするスリルとか、
大人を怒らせる面白さとか、
試さずにはいられない好奇心とか、、

「異次元の生物との共同生活に骨を折っているスタートレックの船員のようなものだ」
などと共感してしまうのでした。

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