「わかる」を「できる」に変える 実践経営パートナー

人に向き合わず、課題に向き合う

ここのところ「目標」に関するコラムを書かせていただいていましたが、
「問題解決」がうまくできないと、「目標」もうまく扱えなくなる
ということがあります。

今回と次回に分けて、「問題解決における対話の基本」を2つ紹介させて頂きます。

まずは「人と課題の分離」です。

「人の問題を指摘する」のは気分の良いものではありません。
例えば、「約束が守られなかった時」どうしているでしょうか?

「人と課題の分離」とは、
「(相手が)約束を守ろうとしていた、守りたいと思っている」
という人の意図に対して信頼を持ち、
「それでも約束を守れなかったのはなぜか?相手はどうすればよかったのか?」
と課題を明らかにして解決する、ということです。

 先日、「協働作業で進めている仕事の納期にアウトプットが出てこない、
しかも連絡がない」
ということを経験しました。
「自分との仕事を軽く考えているのではないか?」
という考えが一瞬頭をよぎりました。

しかし、「何かあったに違いない」と考え直し、
「何かありましたか?」とメールをしました。

すると、お父様が倒れられて入院となり、
気が動転しているうちに納期を過ぎてしまったようです。

実際には、その仕事に対して本を何冊も購入して勉強をしたり、
一生懸命な取り組み姿勢でした。

その姿勢に感謝をするとともに、
「問題が起きたらすぐに情報共有をする」ことを約束しました。

「人の姿勢を疑ってはいけない」と改めて考えさせられた事例でした。

この「人と課題の分離」という考え方は、
チームメンバーで共有をしておく必要があります。

そうしないと、「次に成功するためのヒント」を知りたくて質問をしているのに、
「できないことを責められている」と思われて関係が悪化したり、
自己防衛のために余計な労力をとらせてしまいます。

「人に向き合わず、人のする仕事における課題に向き合うコツ」を一つ紹介すると、
ホワイトボードや紙資料など、一緒に向き合う対象を用意する方法があります。
「同じ方向を向く」ということを物理的に設定することで、
人を責めたり、感情を悪化させる要因を減らすいことができます。
すぐにできて効果を感じられる工夫なので、ぜひ実践をして頂きたいと思います。

SNSでフォローする