「相手の意図」に目を向ける思考について、もう少し深めたいと思います。
結論から書いておきますと、
*「相手の意図」について、幅を持って想定する力がある
*「前向きな意図」に焦点を当て、前向きな意図を育てていくことができる。
の二つを「体で覚える」ことがポイントです。
これは分かっているかどうかではなく、どの水準でできるかが大事になってきます。
そして、
「やってみなくちゃ(できてみなくちゃ)わからない」
「やれば(できれば)わかる」
という種類のものです。
とてもリーダーシップが求められます。
周りの人が「無理だ」「駄目に決まっている」という状況下で
相手を信じて、相手が反応するまで付き合うことが必要だからです。
では、どうすれば身につけることができるでしょうか?
一つヒントになる話を紹介してみたいと思います。
中島敦さんの「名人伝」に出てくる紀昌という弓の修行者の話です。
このイメージです。
相手のよい部分を見つける修行をする必要があります。
相手のよい部分が大きく大きく見えるようになった時、
誰もを育てる力の基礎が養われたと考えてよいでしょう。
人は自覚しようがしまいが、人を測るモノサシを持っています。
「偏差値」という限られたモノサシだけで子供を評価するのはよくない。
子供の個性に合わせたモノサシでよい部分を見つけてあげることが大事なように、
大人だって多様なモノサシで測るべきです。
しかしながら、国の文化、企業の社風の中で過ごすうちに
人は限られたモノサシを身につけてしまいます。
まずはそこを自覚することです。
自分がどのようなモノサシで他人を評価しているのか。
ネット上の誹謗中傷記事を多読んでいると
簡単に人を批判するようになるかもしれません。
「ダメな人だ」「嫌な人だ」と思った人に出会った時がチャンスです。
モノサシの種類を増やし、相手を信じて接していると、
実は「分かり合える人」「個性的な人」であり、
そのご縁に感謝できる関係になれます。
その経験を増やしていくことが人生を豊かにしていきます。