たかが日記、されど日記

先週、元同僚の方々に独立のお祝いをして頂いた。
同業なので、その場に参加することがそう容易でないことはよく分かる。
当日も出張帰りの人がいたり、無い時間を作って多くの方に参加して頂いた。
本当に感謝したい。

そんな中、昔の私の話になった。

ある方が私の仕事ぶりを評価して下さっていた。
しかし、その方とは一緒にプロジェクトをしたことがない。
何を評価して下さっていたかというと「日報」である。

ビジネスにおいて、人の行動変化を促進することを役割にしている仕事は数多い。
営業であれ、マーケティングであれ、人が行動を起こさなければ売上は変わらない。
webデザインにしろ、商品開発にしろ、生み出したモノが人の行動を変えるかどうかが成果になる。
当然、ビジネス上の評価において、人の行動で判断するスキルが求められる。

しかし、恥ずかしながら、マネジメントコンサルタントに転職したものの
当初の私はそのことがよく分かっていなかった(理解はしていたが、語れるものではなかった)。
当時のプロジェクトマネージャーから
 『自分のすることは「To Do」で
 その結果相手がどういう行動を起こすかが「ゴール」ですよ。
 「今日のゴールは?」と聞かれたら、
 関わった人がどういう行動を起こすかを答えるんですよ。』
と教えられたのだが、この思考がかなり苦手であった。

しかし、決定的にできるようになったきっかけがあった。
それは毎日日報で
 ①何を意図して
 ②何を働きかけたのか
 ③その結果、対象はどんな発言をしたり、行動を起こしたか
 ④それは自分としてはどう評価をするか
 ⑤次に何を働きかけるのか
を記録したことであった。

 毎日4~5つの記録をとれば、1週間で約20個になる。
その記録が36週あるので720個くらいは書いたことになる。
1000回にも満たない回数ではあるが、
自分の思考パターンが変わったことを体感できた貴重な機会であった。

 その時の記録を全部読んで頂いていたのである。
我々の仕事は人の行動変化を促進することにある。
しかし、人の行動変化がなぜ促進されるのか、説明することは容易ではない。
そのメカニズムを説明できるようにするために、参考にしたとのことである。
「それを読めば現場にいなくても、現場の人たちが日々変わっていくのが分かった」
という最高の賛辞を頂いた。

今回お伝えしたいことは、
人は反復によって思考パターンを変えることが出来る」ということです。
これは私が若かったから思考パターンが変わったわけではなく、
この仕事をしていると、50代であろうが60を超えようが変化することが分かります。
それは脳科学的にも証明されていて、
思考によって神経シナプスの結合は死ぬまで変化しているということです。
(使わないと退化するということでもある)

要は、「年取ったら変わらないよ」と言っている人は
新たな思考パターンを使わないので変わらないだけであり、
「顧客視点でものを考えろ」と言いながら、
自分本位で思考している人は、単に訓練が足りないだけということ。

そう考えると、
日報(日記)という道具は情報共有や備忘録というだけのものではなく、

思考の訓練という目的を持たせることもできます。
日報(日記)とは、何のために、何を記録させるべきか
ゼロベースで考え直してみてはいかがでしょうか?

◆参考までに私のお気に入りの手帳を紹介してみます。
『ほぼ日手帳』です。
http://www.1101.com/store/techo/index.html
(私はカズンを愛用しています)

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