個体差

ビジネスパーソンとしてのステップには3段階があります。
1.自分が成果を出せる
2.自分の部下に成果を出させることができる。育成できる。
3.自分の周りの人間が惹かれてついてくる。
最初のステップで行き詰ると、
せっかくの才能が開花しない(開花が遅れる)という事態になりかねません。

 

最初のステップで行き詰る原因は、
「成果の定義が狭い」ことにあったりします。

 「売上に繋がらなければ成果ではない」という方もおられるが、
チームの勝利のために、途中で出している成果というものがあります。
例えば、プレゼンテーションは下手糞だが、シナリオ作りは秀逸という人です。
一人では相手の行動を起こせないかもしれないが、
プレゼンテーションができる人と連携して成果を出すということもできる。

最終的には、成果に繋がらないシナリオもあるかもしれないし、
プレゼンテーションの腕も磨いたら、尚素晴らしいことですが、
チームの勝利に貢献できているのであれば成果なのです。
そういう人をもっと評価していけないものであろうか?

社会性昆虫(蜂や蟻のように社会を形成している昆虫)では、
「個体によって仕事に対する腰の軽さが違う」ことで
変化に対応して生き残れるという話があります。

例えば、蜂は温度が上がると、巣の周りで羽ばたいて巣を冷やします。
「どの温度で羽ばたき始めるのか」という仕事に対する腰の軽さが違い、
低い温度では少しの蜂が、温度が高くなると多くの蜂が羽ばたくそうです。

どうもこの「腰の軽さ」が遺伝子的に決まっていて、
同じ遺伝子の蜂を集めると、
「温度が高くなるまで羽ばたかない」
「低い温度で一斉に羽ばたき始めて疲れてしまう」 ということで、
巣の中の卵を守れる確率が下がるそうです。

 

ここから読み取れるメッセージはシンプルです。
個体差って大事だな」ということ。

 

企業変革の仕事をしていても、
「すぐに新しいことにチャレンジする人」もいれば、
「最後まで頑なに自分のやり方に固執する人」もいます。
実はこの最後まで頑なな人が企業を救う仕事をしているかもしれません。

企業変革とは、大きなコストをかけて取り組むことですので、
当然、全員が心を合わせて一つの方向に進み、
その選択を正解にしてしまうことが何より大事です。
しかしながら、多様性を排除するような進め方ではうまくいきません。

各人の役回りをうまく設定すること
そんなスキルがプロジェクトマネージャーには求められます。

ちょっと企業変革というと馴染みがないかもしれないですが、
サッカーで言えば、ディフェンスの働きや中盤の支配力を
しっかり評価できないと監督は務まりませんね。
同じようにビジネスの世界も得点以外のプレーをしっかり評価することで
多くの人を成功させることができます。

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