ソチ・オリンピックが盛り上がりましたね。
真央ちゃんの演技に感動した方も多かったのではないでしょうか?
その真央ちゃんについて、
「フィギュアのルールがキム・ヨナ有利になっている。
IOCが韓国に買収されているので、
日本陣営も頑張って真央ちゃん有利にルール改正を要求すべきだ」という意見と、
フィギュアは採点よりも本来の美しさを追求するべきだ。
そもそも採点は公平だ」という意見があります。
どちらが正しいと思うかは、個人の自由なのですが、
『自分と違う意見を持つ人と、どのように分かりあっていくか』
ということは、ビジネスで活躍する上では必須のスキルです。
日常の会議の中でも意見が違うことがあると思います。
その際のヒントになるように、『異論との接し方』のコツを紹介してみます。
まず、「結論(意見)が違う」という事を分けて考えてみましょう。
結論に至るプロセスを考えれば、
持っている「情報(事実)」が違うか、
その「解釈(判断)」が違うということです。
どこが違っているのかを明らかにすることで、軌道修正をしやすくなります。
結論だけを戦わせても、持っている情報が違ったままだと
合意には至ることができません。
(合意に至ったようにみえても、相手は納得していません)
真っ向から結論を否定するのではなく、
「なぜそう考えているのか?」ということをヒアリングし、
「持っている情報が違うのか」「その解釈が違うのか」
「それは何故なのか?」を意見交換していきます。
この意見交換のコツを5つあげてみます。
「なぜなぜ質問」は腕前が上がる前に家庭で使用すると、
家庭不和を招くリスクが高いですので、
なるべく家庭でも試せるようにと考えてみました。
是非、参考にして頂ければと思います。
① フラットに聞く(自分の意見を正解と決めつけて聞かない) |
①フラットに聞く
まず、「自分の意見を正解と決めつけて聞かない」ことが大事です。
自分が持っていない事実を相手が持っているかもしれない。
人間なので自分にも偏見があるかもしれない。そういう前提で、
「意見交換をした結果、相手の意見の方を採択すべきかもしれない」と
いうフラットな状態に自分を置くことです。
そうしないと、相手の意見を大事にしているように見えて、
ただ相手の意見を否定するためのヒアリングになってしまいます。
ここで難しいのは、相手が感情的になったり、
持論を押し付けようとしてきた場合です。
相手が感情的になると人間は反応してしまいます。
その場の議論に勝ちたくなってしまうのです。
それを緩和する方法には、
「相手と向き合わず、テーブルの上に意見を並べて、
その意見に向き合う」ということがあります。
資料を机に置いて目線を机に向けるだけでも、
感情的な問題は軽減されます。
健全な議論にならない時は、
是非、ひと工夫を凝らして頂きたいと思います
②事実を明らかにする(「伝聞」「主観」と区別する)。
主観を事実と混同することで、結論が変わっていることがあります。
特に人間を扱う問題の場合は、
「その人がどう考えているのか?」という事に関して、この混同が起きます。
営業担当者が「お客さんはこういう意見を持っている」と主張しても、
単なる担当者の主観のことがあります。
人が何か行動をすれば、「行動をした」ことは「事実」です。
人が何かを発言したときには、「発言をした」という「事実」はありますが、
発言の内容が真実かどうかは分かりません。
その内容は「この人がこう言っていた」という「伝聞」として共有すべきです。
そして、それらの「事実」や「伝聞」情報から、
「この人はこう考えているはずだ」と自分が解釈したことは「主観」です。
言葉だけで解説すると分かりにくいですので、事例で説明してみましょう。
【事例:新商品を顧客に提案した結果を部下がマネジャーに報告する場面】
担当者の報告「お客さんは新しいものに興味がありません」
と報告があったとします。でも、これは主観ですね。
マネジャー「お客さんは何と言っていた?」
担当者「『別に今の仕様で問題ない』と言っていました」
『』内の顧客の発言が伝聞情報ですね。
マネジャー「どんなやりとりをした?」
担当者⇒ 面談のやり取りを再現する。
ここまで聞けば、PRが足りなかったから「問題ない」と言われたのか、
本当に取りつくしまがなかったのかを判断していけます。
実際には、同じセリフでも「どんな伝え方をしたか」、
口調や表情が影響しますので、現場に立ち会わないと分からないのかもしれませんが、
担当者の解釈を修正するヒントは増えます。
事実が分からなければ、「見に行こう」「聞きに行こう」
と行動を起こすきっかけになります。